
楽しみにしていた桜の季節も過ぎ、歩道の横では紫陽花の葉が瑞々しく
緑色を光らせて、次の季節を待っている。
そんな光景を毎日眺めていて、こちらの喫茶店で過ごした時間を思い出した。
昨年、惜しまれながらもその歴史に幕を閉じてしまった「純喫茶 パール」の
空間を再度味わおうと、前日に思い立ち、新幹線の切符を購入して出掛けた際に
駅周辺や宮島内の純喫茶も幾つか巡った。
広島駅から程近くにある「珈琲茶館 紫陽花」は、店の前を通るとカレーの
美味しそうな匂いがした。看板にも「自家製のカレー」と大きく謳われている。
あいにく昼食は済ませた後だったので、珈琲だけでも、と扉を開ける。
大きな一枚の木で作られた立派なテーブルは「米松作り」というらしく、
この店の自慢のようだ。船をイメージして作られた空間は居心地が良い。
珈琲だけでは勿体無い気がして、ケーキセットをお願いする。
最初は忙しそうにしていたママも一段落つき、私が東京から来たことを知ると
色々な話をしてくれた。旅先で聞く地元の人の話は、それぞれ違っていつも面白い。
しばらくすると、常連らしき会社員の男性が入ってきた。
おもむろにカレーを注文し、新聞を読み始めた。空腹であれば頼みたかったカレーを
一目見ようと、運ばれてくる瞬間を横目で気にしながら待つ。
一瞬で食欲が沸いてしまうような良い香りをさせながら、運ばれてきたカレーは
野菜がごろごろと入っていてとても美味しそうだった。少し悔やみながら香りだけ頂く。
喫茶店でする食事がとても好きで、せっかくの旅先でも名物半分、喫茶メニューが半分に
なってしまうのが常だが、自由に過ごせる旅ならばその時に一番食べたいものを食べることが
幸せなのだろう、とも思う。
純喫茶でのカレーやナポリタンも、そこでしか食べられないのだから、ある意味
旅先での名物だ、などと思いながら、これを綴っていたらカレーが食べたくなったので、
支度をして、何処かの純喫茶へ出掛けようと思う。今日は旅先ではなく、日常の喫茶店へ。
★住所:広島県広島市東区光町1-11-24
★TEL:082-263-1416


















緑色を光らせて、次の季節を待っている。
そんな光景を毎日眺めていて、こちらの喫茶店で過ごした時間を思い出した。
昨年、惜しまれながらもその歴史に幕を閉じてしまった「純喫茶 パール」の
空間を再度味わおうと、前日に思い立ち、新幹線の切符を購入して出掛けた際に
駅周辺や宮島内の純喫茶も幾つか巡った。
広島駅から程近くにある「珈琲茶館 紫陽花」は、店の前を通るとカレーの
美味しそうな匂いがした。看板にも「自家製のカレー」と大きく謳われている。
あいにく昼食は済ませた後だったので、珈琲だけでも、と扉を開ける。
大きな一枚の木で作られた立派なテーブルは「米松作り」というらしく、
この店の自慢のようだ。船をイメージして作られた空間は居心地が良い。
珈琲だけでは勿体無い気がして、ケーキセットをお願いする。
最初は忙しそうにしていたママも一段落つき、私が東京から来たことを知ると
色々な話をしてくれた。旅先で聞く地元の人の話は、それぞれ違っていつも面白い。
しばらくすると、常連らしき会社員の男性が入ってきた。
おもむろにカレーを注文し、新聞を読み始めた。空腹であれば頼みたかったカレーを
一目見ようと、運ばれてくる瞬間を横目で気にしながら待つ。
一瞬で食欲が沸いてしまうような良い香りをさせながら、運ばれてきたカレーは
野菜がごろごろと入っていてとても美味しそうだった。少し悔やみながら香りだけ頂く。
喫茶店でする食事がとても好きで、せっかくの旅先でも名物半分、喫茶メニューが半分に
なってしまうのが常だが、自由に過ごせる旅ならばその時に一番食べたいものを食べることが
幸せなのだろう、とも思う。
純喫茶でのカレーやナポリタンも、そこでしか食べられないのだから、ある意味
旅先での名物だ、などと思いながら、これを綴っていたらカレーが食べたくなったので、
支度をして、何処かの純喫茶へ出掛けようと思う。今日は旅先ではなく、日常の喫茶店へ。
★住所:広島県広島市東区光町1-11-24
★TEL:082-263-1416



















