純喫茶コレクション

好きなものは、昭和の香りがするもの。  純喫茶に恋をして、もうかれこれ数年。  部屋にあふれる昔のレトロな雑貨たち。  そんな風に大好きなものたちを紹介していけたら。

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青森・弘前・きりまんじゃろ

暑い季節は得意ではないのだが、冬から夏の思い出を覗くのはとても好きだ。
通り過ぎてしまった時間を振り返って、何度も大事に思う。

外を歩くだけでぐったりとしてしまう気候の日に、川沿いを散策していたら
見つけたのがこの喫茶店で、いや外観から普通の喫茶店だと思い込んで近くまで行くと、
入り口の看板に大きな文字で「ポテト料理」と書いてあったので興味を抱いた。

せっかくならポテト料理を食したかったが、あいにく昼食後の訪問だったので、
珈琲だけでも飲めるのだろうか、と小さな窓から店内の様子を覗いた。

扉を開けた瞬間、こちらに気付いていたらしいマスターが悪戯っぽく「覗き込むなんて
気味が悪い」と笑った。すみません、と笑顔で返しながらカウンターに腰を下ろす。

店内を見渡すと、たくさんのピエロとお面が飾られていた。夜に訪れたなら、少し
不思議な雰囲気を醸し出すのだろうなどと考えていると、マスターも「夜はちょっと怖い」と
笑った。しばらくの間、マスターのコレクションであるピエロについて色々と話を聞いた。

その後は、青森の観光地や有名な「ねぶた」と「ねぷた」の違いの話など。
「いつか見に来ることがあるならば一番の良い席を取っておいてあげるから連絡しなさい」と
豪快に笑った。例えその場の社交辞令だとしてもその気持ちが嬉しかった。

二階の様子が気になり、上がらせてもらうとマスターも一緒に来てくれ、色々と説明を聞いた。
窓に近い、たくさんの光が差し込む特等席は、その昔ファッション誌を飾ったこともあるという。
確かに、眺めているだけでうっとりするほどやわらかく美しい空間だった。

カウンター席に戻り、冷たい珈琲を飲みながらメニューを改めて眺める。
看板通り、ポテト料理がずらりと並んでいる。夜にはこちらを楽しみながらお酒も飲めるようだ。

少しの一休み、のはずが大いに語ってしまい長い時間をここで過ごした。

帰り際にマスターが言った「喫茶店に来てくれる若い人に言いたくなってしまうのは、
携帯をすぐ取り出すのではなく、店の人と話してみるときっと新しい発見があると思う、
ということ」という言葉は、自分がなぜ喫茶店が好きであるかに触れた気がして、
未だに何度も思い出しては噛み締める。

★住所:青森県弘前市北川端町2-4
★TEL:0172-36-1669

青森・きりまんじゃろ1

青森・きりまんじゃろ2

青森・きりまんじゃろ3

青森・きりまんじゃろ4

青森・きりまんじゃろ5

青森・きりまんじゃろ6

青森・きりまんじゃろ7

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