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純喫茶コレクション

好きなものは、昭和の香りがするもの。  純喫茶に恋をして、もうかれこれ数年。  部屋にあふれる昔のレトロな雑貨たち。  そんな風に大好きなものたちを紹介していけたら。

東京・曳舟・純喫茶 キャノン

八広周辺を、ぐるりと散策した夕方の続きである。

特に目的も決めないまま、野良猫の後を追いかけたり、
路地裏の洗濯物を見上げながら適当に歩いたり、美味しそうな台所の
匂いにふらふらと引き寄せられたりしていたら、いつの間にか曳舟まで来てしまった。

大きな道路沿いに出てしまったので、そろそろ浅草方面へ向かおう、と歩いていた。

すると、信号待ちをしていた道路の向こう側に「喫茶」の文字を見つけてしまった。
特別に喉は渇いていなかったが、少し暑かったのと「喫茶」や「珈琲」という文字を
見ると、吸い寄せられてしまう性質を持っているので、自然と足はそちらへ向かった。

大きな窓に囲まれているが、曇りガラスのため、中の様子を伺うことが出来ない。
とりあえず、扉を開けて中へ入ってみると、想像よりもずっと広い店だった。

店内で新聞を読んでいたマスターが、くるりと振向き、いらっしゃい、と迎えてくれた。
一番奥の、ゲーム台の席に腰を下ろし、アイスカフェオレをお願いする。

歩き回ったせいで、少し体温が上がっていたので手元にあった紙でパタパタと風をおこした。
すると、カウンターの中からそれを横目で見ていたマスターが、何も言わずに
エアコンの温度を下げてくれたようだった。店内は涼しくなり、私の汗はひいた。

こういう何気ない気配りに、私はいつも感動してしまう。
マスターとは、その後目が合わなかったので、心の中でお礼を言った。

カフェオレを飲み干し、雑誌を一冊めくり、帰り際にマッチ箱の話を少しした。
それまで、無表情だったマスターの顔に、とても良い笑顔が広がったことが嬉しい。

扉を開けて外に出ると、店内で鳴っていたレゲエの音が少しずつ遠ざかっていった。
夕暮れの終わりも少しずつ早くなって、夏が終わっていく。

★住所:東京都墨田区東向島3-38-6
★TEL:03-3610-1702

キャノン 曳舟1

キャノン 曳舟2

キャノン 曳舟3

キャノン 曳舟4

キャノン 曳舟5

キャノン 曳舟6

キャノン 曳舟7

キャノン 曳舟8

キャノン 曳舟9

キャノン 曳舟10


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