純喫茶コレクション

好きなものは、昭和の香りがするもの。  純喫茶に恋をして、もうかれこれ数年。  部屋にあふれる昔のレトロな雑貨たち。  そんな風に大好きなものたちを紹介していけたら。

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東京・大手町・画廊喫茶 ルオー【閉店】

大手町ビルヂングの地下にある「画廊喫茶 ルオー」の存在は知っていた。

しかし、それは何かの雑誌で眺めた店内の写真の記憶だけで、
その店が大手町のどこにあるのか、など具体的なことは把握しておらず、
近いうちにいつか、と思っている間に、訪れることの出来る最後の時が近付いていた。

ここに出会えたのも偶然のことで、同じビル内で営業を続ける喫茶「サンマリ」にて
一休みをしようと出掛けた際に、閉店を告げる貼り紙を見つけたのだった。

そこに記されている日付まであと7日間。しかも、営業時間を確認したところ、
土曜・日曜・祝日は定休日、平日の営業時間も夕方17時までと、勤め人にはなかなか
行き難い設定ではあったが、終わりを知ったからにはこれも何かの縁だと時間を作った。

幸いにも、前の週に知り合ったサンマリのマスターが一緒に出掛けてくれることになって、
初めて訪れるにも関わらず、ルオーのマスターは店内写真を撮ることを快諾して下さり、
閉店を惜しむたくさんの人たちで賑わう店内で、思う存分ここを満喫することが出来た。

最初に目に付いた店名の入った看板は、本郷にある喫茶店「ルオー」と同じ書体のものであり、
その関係性を問うたところ、親族経営などの繋がりはなく、オーナー同士が知り合いで、
且つどちらも画家だったため、それで本郷に倣い、同じ店名にした、とのことだった。

髭をたくわえた渋いマスターが忙しそうに店内で仕事をこなす中、ふとこちらのテーブルに
持って来て下さったのは、店名のロゴが赤く入れられたルオー特製のマグカップだった。

「ここの50年記念に作ってね。差し上げます」とマスターはにっこりと笑った。

貴重なものを戴いたことに感謝すると同時に、そこから数年後に閉店する運びになったことを
感慨深く思い、改めて寂しい気持ちになった。
マスターや常連客に比べたらほんのささやかな気持ちかもしれないが、本心から。

ここでじっくりと珈琲を飲んでいる間、別れを惜しむ人たちがひっきりなしに入り口をくぐる。
皆、マスターと言葉を交わし、そそくさと笑顔で帰っていくことからも、このために時間を作って
やって来た人たちが多いのだろう、と思う。その気持ちに勝手に感動する。

マスターの色々な気遣いに感謝した後、店を出たが、名残惜しくて
しばらくの間、じっと眺め、外観の写真を何枚か撮っていた。

すると、隣で同じようにカメラを構えるスーツ姿の男性と目が合い、いくつか会話をした。
その方はマスターの知り合いであり、勤務地とは少し離れているが、閉店前にと訪れたらしい。

「昔は、上司に怒られるのも深い話をしてもらうのもこういう喫茶店で、そういう場所が
減っていってしまうのは悲しい。チェーン店で怒られるのは少し重みがないでしょう?」と笑った。

ルオーはその彼にとって「良くも悪くも、若い頃の人生の思い出が詰まった場所」だという。

あいにく私にはそういう記憶がないが、人それぞれ思い出の形は違うにしても、
喫茶店の閉店には、今後も毎回のように寂しくなるのだと思う。

この度、最後に訪れることが出来た「ルオー」は私の記憶の中でこれからもずっと活きている。

(2012年02月17日 閉店)

★住所:東京都 千代田区大手町1-6-1

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東京・大手町・画廊喫茶 ルオー閉店のお知らせ

歴史ある喫茶店がまた一つ幕を閉じると知ったのは、先週のことだった。

本当に直前のお知らせになってしまいましたが、本日(17日)17:00までの営業なので、
近隣の方や、偶然にも大手町を通過する時間のある方が立ち寄れたら、と願います。

【大手町・画廊喫茶ルオー】

★住所:東京都千代田区大手町1丁目6-1
★TEL:03-3201-7015

私が訪問したのもつい数日前のことで、その時の思い出はまた後日にゆっくりと記す。

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東京・日本橋・COFFEE LOTUS

真夏のまだ暑さの落ち着かない夕暮れ時に、少しでも日差しをよけて歩こう、
といつもと違う道を通りながら、東京駅へ向かう途中に見つけた喫茶店の話。

その日は定休日だったのか、営業時間が早いのか、既に灯りが点いていなかった為、
いつか再訪しようと思いながら、あっという間に逆の季節になり、訪れたのは数日前のこと。

土曜日の日本橋は、平日の夜とは違った顔をしていて、どこか浮かれた気持ちで歩いた。

オフィス街の喫茶店は、定休日が週末であることが多い、という今までの経験から、
あまり期待せずに向かったのだが、ガラスの向こうに営業中の空気を感じて気持ちが高まる。

しかし、店内に入ると他のお客さんはおろか、マスターさえも不在だった。
少し不安になり何度か声をかけたが、何の音もしないので入り口でじっと待った。

長い時間に感じられたが、おそらく数分が経った頃、扉が開きマスターが顔を出したので、
利用出来るかを尋ね、窓際の席に腰を下ろす。

待っている間に、何を注文するかはもう決めていた。
壁に貼られたメニューにあった数種類のフルーツジュースから、バナナジュースをお願いする。

ここへずっと来たかった、とマスターに伝えるとふんわりと微笑みを返してくれた。
何枚か店内の写真を撮らせて戴き、そこに写る眩しいほどの午後の光に見惚れる。

テーブルに置いてあった灰皿と水の入ったグラスの色合いが好きだ、などと考えていると
バナナジュースが運ばれてきた。半分に切られたバナナが刺さっていることに少し驚いた。

グラスの下に敷かれた店名入りの紙のコースターが素敵だった為、戴いても良いか尋ねると
マスターは「綺麗のものをどうぞ」と、わざわざ新しいものを持って来て下さった。

お礼を言い、しばらくの間、窓の外に見える建設現場の作業の様子をただ眺めていた。

以前、看板を見ただけで通り過ぎた「ルイード」という喫茶店はこの辺りだった気がするが
どこであったか、今まさに解体しているここではなかったか、そんな朧な記憶を辿る。

またこの周辺を散策するついでにここへ寄って、次はフルーツサンドを注文しようと思う。

★住所:東京都中央区日本橋3-7-9
★TEL:03-3271-8655

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山梨・下吉田・喫茶 富士

昨年は、二度ほど間近で富士山を見上げた。

一度目は、山中湖で行われたスカのイベントに出演していたTHE MICETEETH.という
とても素敵なバンドを見に、二度目は月江寺を散策しに出かけた時に。

どこを歩いていても富士山が視界に入る、という非日常にただただ圧倒されながら、
冬の冷たい空気の中を歩き回っていた際に出会った月江寺の喫茶店の話。

店名は、店主の思い入れが凝縮して込められているものの一つだと思うが、
この土地で何かに名前をつけるなら「富士」という候補は避けて通れないように思う。

外観から高まる期待を裏切らず、扉の中の世界も相当に素敵なものだった。

まず視界に入ったのは、季節や天候によって表情を変える富士山の写真が一面に
飾られた壁と、少し色褪せた多数のこけしたちと、マダムの柔らかい笑顔だった。

「浮雲」というタイトルがつけられた富士山の写真に目を惹かれ、しばらくそれを
眺めた後、同じ写真家の本が棚に並べられたので手にとってページをめくる。

それは、今は亡き旦那様の出版された写真集だという。本当に美しい写真たちだった。

入り口には小さな橋が架けられていて、池の中には赤い金魚たちがゆらゆらと水に揺れている。
後で調べたところによると、「お見合い橋」といって、奥の広い席に行く際、
ここを通ると成就するというものだったようだ。情緒のある話だ、と過去に訪れた人を思う。

タマゴサンドと珈琲を食べ終えた頃、マダムがお茶を淹れて下さり、それをいただきながら
もう少し話をした。帰り際には、美しい富士山のポストカードまでをお土産にと戴いた。

富士山には近いようで遠い東京から、今も時々、喫茶富士と富士山を思う。

★住所:山梨県富士吉田市下吉田850
★TEL:0555-22-5226

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下吉田・喫茶富士13

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静岡・三島・Coffee あんりえっと

まだまだ寒い日々が続く季節であっても、ふと吹いた風に春を感じる瞬間があり、
そんな時は決まって旅に出たくなる。着の身着のままふらっと散歩の延長のような感じで。

三島へもそんな風にして訪れた。もう数年も前の話になることに自分で驚く。
場所はどこでも良く、新幹線に乗りたい、ただそれだけの理由だった。

良く晴れた午後に、思い付くまま歩き回り、疲れては一休み、を繰り返した。
憧れの空間を形にしたようなカフェはあいにくの定休日だったが、楽しい一日だった。

三嶋大社の境内を散策した後に一軒のせともの屋に入り、古き良き喫茶店で
使用されていそうなコーヒーカップを見つけて、それをお土産に一つ買った。

その向かいで営業していたのがこの「あんりえっと」で、色褪せた紫色の看板に
吸い込まれるようにして扉を開ける。店内では、ジャズが流れていた記憶がある。

その非日常の空間にすぐに酔いしれた。少し高さの低い椅子も、カウンターの中で
微笑むマスターも、クリームソーダの入ったグラスも全部が素敵だと感激した。

どこから来たのか、そんなことを聞かれたように思う。たわいもない話をいくつかして、
クリームソーダの緑色が消える頃、曇ったガラス窓から見える景色も夕暮れに変わっていた。

旅が終わる寂しさはいつものことで、マスターの笑顔とマッチ箱をお土産にまた日常へ戻る。

★住所:静岡県三島市大社町1-25
★TEL:055-975-0117

三島・あんりえっと2

三島・あんりえっと3

三島・あんりえっと4

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