純喫茶コレクション

好きなものは、昭和の香りがするもの。  純喫茶に恋をして、もうかれこれ数年。  部屋にあふれる昔のレトロな雑貨たち。  そんな風に大好きなものたちを紹介していけたら。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

東京・神保町・洋酒 珈琲 黛(まゆ)

喫茶店のマスターという人たちは、一見どんなに強面であったとしても、
珈琲を一杯頂き、世間話から始まる話などをして、帰る時間を迎えた頃には
最初の雰囲気はどこへやら、すっかり柔らかい表情になって見送ってくれる。

先日休暇を取った午後、所用が済んだので神保町へ出掛けた。
しばらくの間、訪れていなかった「珈琲 エリカ」のあの素晴らしい空気を吸いにと、
向かい、店内に灯りは点いているものの入口のガラスには既にカーテンが掛かっていた。

営業時間を間違えたか、と窓の中を何気なく見ると、掃除中のマダムと目が合った。
「今日はもうおしまいだよ」と作業中の手を丁寧に動かしながら教えて下さった。

19時までの営業、と勝手に思っていたが、現在は18時にて閉店してしまうらしい。

すっかり喫茶するあてを失い、しばらくの間、その周辺をぐるぐると歩いた。
「潤」は営業形態を変えたのか、夜は美味しそうな肴と日本酒を出す居酒屋になっていた。

ラドリオやミロンガ、伯剌西爾は頻繁に訪れるし、白十字もつい最近お邪魔したばかりだ、
などと考えているとふと一つの喫茶店のことを思い出した。

店名は「黛」。まゆずみ、と読むと思っていたが、どうやら「まゆ」が正しいようだ。
後程訪れた入口に置かれた紫色の看板には、丁寧にもルビがふってあった。

少し緊張しながら扉を開けると、穏やかそうなマスターと赤い椅子が視界に入った。
「18時半までなんですよ」と申し訳なさそうにしている。

素敵な店内に見惚れて、しばし返答を忘れてしまった。
それではまた来ます、と言い掛けた時、「やっぱり、せっかくだから珈琲をどうぞ」と
マスター。迷いつつも有り難く、閉店時間には退出する旨を伝え、腰を下ろした。

一番奥の席から眺める風景はとても美しい。

積み上げられた小説たちも、カウンターの回りを取り囲む真っ赤な椅子たちも。
その中に佇むマスターの姿も。薄暗い灯りの下で、まるで映画のようだと思う。

ふと、カウンターの中に飾られている絵皿に目が留まる。

学芸大学のマッターホーンや、西荻窪のこけし屋の包装紙のイラストを手掛ける
鈴木信太郎画伯のイラストだ。思わぬ場所での嬉しい出会いに近くで拝見させて頂く。

マスターに「こちらは鈴木信太郎さんの描かれたものですか?」と尋ねるも、
珈琲を淹れながらマスターは「そうなのですか、良く分からないのです」と笑顔。

このゆるやかさも純喫茶の魅力である、といつも強く実感する。

運ばれてきた珈琲の下に敷かれた皿には、「黛」の文字。
ご友人が作られたものらしい。

300円といささか安すぎる珈琲は丁寧な味がして美味しかった。

時計を何度か確かめながら珈琲を頂く私に、「せっかくだから気になさらないで
ゆっくりしていって下さい」と常に笑顔を絶やさないマスター。

こちらに座っているだけで気持ちがあたたかくなるのを感じる。

夜の時間帯はオーナーが代わり、お酒も出す営業形態になるらしい。
そちらも気になるが、今度はもう少し早い時間に訪れて、またマスターと
ぽつりぽつりと話が出来たなら、と思った。

★住所:東京都千代田区神田神保町2-16
★TEL:03-3230-0691

東京・神保町・黛1

東京・神保町・黛2

東京・神保町・黛3

東京・神保町・黛4

東京・神保町・黛5

東京・神保町・黛6

東京・神保町・黛7

東京・神保町・黛8

東京・神保町・黛9

東京・神保町・黛10

東京・神保町・黛11

東京・神保町・黛12

東京・神保町・黛13

東京・神保町・黛14

東京・神保町・黛15

東京・神保町・黛16

東京・神保町・黛17

東京・神保町・黛18

スポンサーサイト

PageTop

東京・淡路町・高山珈琲

数回続けて、非日常のノスタルジックな純喫茶について綴ったので、
今回は日常の暮らしの中にある美しい喫茶室について記録したい。

平日の夜に神保町の大きな書店を目指す時は、歩いて行くことが多い。

あの界隈はもう十分歩き回ったつもりだが、まだ知らぬ純喫茶がひっそりと
営業しているのではないか、という期待も込めて毎回違う道を行く。

少し前に「びいんず」という淡路町駅から程近くにあった喫茶店が閉店して
しまったことを知った。営業時間が夕方までだったおかげで、一度の訪問しか
叶わなかったが、マスターもママも優しく、明るさの丁度良い空間であった。

現在の状況を確かめるべく、歩き出して思い出したのがこちらの「高山珈琲」で
その存在はもう随分前から知っていたが、何となく敷居が高い気がして未訪問だった。

ある日の夜、思い立って扉を開けると幸い先客のない店内で、
髭をたくわえた紳士的なマスターが「いらっしゃいませ」とにっこり笑った。

気になっていた窓際の席に腰を下ろし、メニューを拝見させて頂く。
ブレンドコーヒーとチーズケーキのセットをお願いした。

マスターに撮影の許可を請うと「誰もいらっしゃらないのでお好きなだけどうぞ」と
カウンターの中から微笑んで下さった。お言葉に甘えて、気になる箇所を写真に撮る。

程無く珈琲の良い香りが店内いっぱいに広がり、チーズケーキと共に運ばれてきた。
「オールドコーヒー」を使用していると謳っている珈琲は文句無く美味しかった。
綺麗な形にクリームが盛られたチーズケーキにも良く合う。

珈琲を半分程味わった後、マスターと純喫茶や珈琲のことについて幾つも話をした。

恐れ多いながらもこのようなブログを綴っていることを告げると、大いに反応して下さり、
有難い言葉を掛けてくださった。嬉しい気持ちになり、ついつい長居をしてしまった。

偶然の思い付きが新しい出会いに繋がる事が多い為、直感に従った方が良いということは
今までの体験からも良く分かっているが、改めてそんなことを珈琲と共に噛み締めた夜だった。

予約時や混雑時のみ利用できる二階席も特別に上がらせて頂き、今度はこちらの空間で
ひと休みするのも良いだろうと思う。しかし、一階席も夜と珈琲が似合うので迷っている。


★住所:東京都千代田区神田須田町1-12
★TEL:03-3251-7785

東京・淡路町・高山珈琲1

東京・淡路町・高山珈琲2

東京・淡路町・高山珈琲3

東京・淡路町・高山珈琲4

東京・淡路町・高山珈琲5

東京・淡路町・高山珈琲6

東京・淡路町・高山珈琲7

東京・淡路町・高山珈琲8

東京・淡路町・高山珈琲9

東京・淡路町・高山珈琲10

東京・淡路町・高山珈琲11

東京・淡路町・高山珈琲12

東京・淡路町・高山珈琲13

東京・淡路町・高山珈琲14

東京・淡路町・高山珈琲15

東京・淡路町・高山珈琲16

東京・淡路町・高山珈琲17

東京・淡路町・高山珈琲18

PageTop

「改装後訪問」 東京・御茶ノ水・画廊喫茶 ミロ

閉店、という言葉は勿論、「一時休業」という言葉も耳にした際、
心臓をぎゅっと掴まれるような気持ちになるものだ。

一年以上前になるが、御茶ノ水駅からすぐのとても細い道を入ったところにある
「画廊喫茶 ミロ」が改装のため、一時休業した。

その後、様子が気になってはいたものの、改装によって以前とは全く違う店内に
なっていたらどうしようか等、余計な心配をしているうちに時間が過ぎてしまった。

先日、思い立って御茶ノ水へ寄ってみた。もちろん目当ては「ミロ」だ。

少し緊張しながら小路に入ると、外観からはそう以前と変わっていない姿が見えた。
3色のひさしは、この日は閉じられていたのか、目にすることは出来なかったのだが。

以前の様子を正確に思い出せないが、扉のガラスの色が薄い水色になっていて
そこには「全席禁煙」を告げるシールが貼られていた。私には喜ばしいことだ。

店内の様子はというと、昔の面影を上手に残したまま、綺麗になったという感じで、
壁の色や照明が少し明るく感じるものの、違和感はほとんどなかったのでほっとする。

窓際の席に掛けられているカーテンは、ベージュ色から緑色に変わったが、
薄い桃色の椅子の背もたれにある白い布は健在だったのも嬉しい。
(改装前のミロの様子はこちら → 東京・御茶ノ水・画廊喫茶ミロ )

現在のミロにもこれから沢山の人が訪れて、時間が刻まれていくのだろう。
改装の理由は知らないが、閉店ではなく営業を再開して下さった事に感謝する。

注文したプリンと珈琲のセットをしみじみと味わっていると、とても感じの良い
女性が「改装後の開店から一年に対するプレゼントです」と珈琲の入った袋をくれた。

有難く受け取りながら奥を見ると、いつも通りママがきびきびと動いているのが見え、
この光景をこれから何度も見に来ようと思った。

★住所:東京都千代田区神田駿河台2-4-6
★TEL:03-3291-3088

2013東京・御茶ノ水・ミロ1

2013東京・御茶ノ水・ミロ2

2013東京・御茶ノ水・ミロ3

2013東京・御茶ノ水・ミロ4

2013東京・御茶ノ水・ミロ5

2013東京・御茶ノ水・ミロ6

2013東京・御茶ノ水・ミロ7

2013東京・御茶ノ水・ミロ8

2013東京・御茶ノ水・ミロ9

2013東京・御茶ノ水・ミロ10

2013東京・御茶ノ水・ミロ11

2013東京・御茶ノ水・ミロ12

2013東京・御茶ノ水・ミロ13

2013東京・御茶ノ水・ミロ14

PageTop

東京・神保町・Coffee&Snack L

どの街でもきっとそうなのだろうと思うが、歩けば歩くほどに
新しい発見があってどんどん惹き込まれていく街、というのがある。

私にとってその一つは、御茶ノ水、神保町界隈だと改めて実感する。
夏の夕暮れは特に良い。ただぶらぶらと街の空気を吸い込んで歩く。

学生の頃は、古本の匂いにも珈琲にも今ほど興味を示してしなかったことが
本当に勿体無いのだが、今になって充分満喫しているので何事もタイミングだ、と思う。

さて。猫もたくさんいる路地裏を歩くと、こんな喫茶店に出会った。

訪れたのはもう1年以上も前で、近いうちに再訪しようと思っているのだが
誘惑の多い神保町ではなかなかここまでたどり着けずにいる。

茶色で統一された店内は、正統派の喫茶店らしく堂々としていて居心地が良かったし、
灰皿に描かれたサイフォンのイラストも素敵だった。

何より印象的だったのが、マスターから一昔前のこの界隈の喫茶事情について
いろいろと話を伺えたことだった。

10年前を思って懐かしみ、羨ましくもあり、10年後を思って
またこうしてここで珈琲を飲んでいられるといい、と強く思う。

★住所:東京都千代田区猿楽町1丁目5-4
★TEL:03-3292-0488

神保町・L1

神保町・L2

神保町・L3

神保町・L4

神保町・L5

神保町・L6

神保町・L7

神保町・L8

神保町・L9

神保町・L10

神保町・L11

神保町・L12

PageTop

東京・神保町・柏水堂のこと

いつも純喫茶コレクションをご覧頂きましてありがとうございます。

ニュースなどでも取り上げられていましたので、ご存知のことかと思いますが、
3日明け方に、神保町の老舗洋菓子・喫茶店の「柏水堂」で火災があり、
オーナー様が亡くなってしまったとのことです。

謹んでお悔やみ申し上げます。

あの素敵な喫茶室で、可愛らしいプードルケーキを食べる幸せを
下さったことにも心から感謝致します。

*追記*
聞いたところによると、7/8までは休業、との貼り紙があったそうです。
9日以降どうなるのか、またしばらくしたら様子を見てこようと思います。

柏水堂についての記事はこちら。
http://retrocoffee.blog15.fc2.com/blog-entry-310.html

プードル

PageTop
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。